はじめに

今回のご紹介する食品添加物は、トランス脂肪酸です。
マーガリンやパンや焼き菓子などの製造に使用される人工的な植物油で
現在、動脈硬化や心臓疾患といった多くの病気の原因とされています。

トランス脂肪酸は、ファーストフードなど私たちの生活で身近なでは多用されており
今回の記事を通してこの世に流通している植物油を使用した食品に関して
少しでも考えるきっかけになれば幸いです。

 

トランス脂肪酸とは

不飽和脂肪だった脂肪を無理やり飽和脂肪にした人口脂肪。

不飽和脂肪を加熱し、水分を蒸発させ、脂肪を凝固させたもので、
さらに脂肪に水素分子が加えて精製したものです。

マーガリンやショートニングなどに代表される油で
動脈硬化や心臓疾患、老化やガンの原因になる活性酸素を増やし、
さまざまな病気を引き起こすとされています。

海外ではトランス脂肪の危険性はかなり訴えられており、
アメリカやヨーロッパを中心に全面禁止になっている場所もあります

日本では1940〜50年代に、
「健康にいい油」として植物油が大ブームになり急激に広まったことにより
現在でも多くの食品にトランス脂肪酸が添加されています

 

トランス脂肪酸の問題点

食べ物ではない

トランス脂肪酸というとマーガリンが有名で、
実は化学構造はプラスチックと分子一つしか差がなく
食べ物ではない物質に人工的に変化させています。

下の画像はマーガリンとバターの画像です。

トランス脂肪酸

虫はマーガリンの方には寄っていきません。

 

人体への影響

トランス脂肪は、糖尿病、高血圧、コレステロール疾患、
心臓血管の病気、癌、リウマチ性関節炎、カンジタ症、
アレルギー、ADHD(注意欠陥多動障害)、うつ病、慢性疲労など、
第二次世界大戦以降に出現し、急増した多くの病気の主因になっており、
身体にとって異物であり、細胞(DNA)を損傷させる能力を持つ危険な遊離基でもあり、
トランス脂肪を長く食べ続けるほど、ダメージも大きくなります。

 

トランス脂肪酸 世界の規制と表記について

 国  規制 / 表示
 アメリカ  2006年1月からトランス脂肪酸量の表示を義務付け。
ニューヨーク市では外食産業でのトランス脂肪酸使用禁止を打ち出し、
2007年6月より施行。
 カナダ  2005年12月から総脂肪、飽和脂肪酸、
トランス脂肪酸、コレステロールを表示対象とした。
 デンマーク  2003 年以降段階的にトランス脂肪酸を規制し、
規則に違反した場合最高 2 年の禁固刑。
 スイス  2008 年に食品法を改正し、トランス脂肪酸を規制。
 ドイツ  マーガリンの使用が制限されている。
 オーストリア  2009年に100g中2g以上のトランス脂肪酸を含む油脂の国内流通を禁止。
 オランダ  トランス脂肪酸を含む油脂製品を販売禁止しています。
 韓国  製菓メーカーらが2007年初から相次ぎ「トランス脂肪酸ゼロ化」を宣言、
法律的にもトランス脂肪酸の表示義務があります。
 中国  2013 年、水素添加油脂のトランス脂肪酸含有量を表示義務化。
また乳児用食品への水素添加油脂の使用を禁止。
 シンガポール  2012年から政府がトランス脂肪酸の使用制限に取り組む。
 台湾  水素添加油脂のトランス脂肪酸含有量を表示義務化。
 香港  2008 年に栄養表示に関する規定が改正し、トランス脂肪酸を規制。

 

そして日本ではどうでしょうか?

消費者庁は、
11年2月21日に「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針について」を策定したが、
それは表示の義務化ではなく、
「食品事業者においては、トランス脂肪酸を含む栄養成分の表示が、
消費者の食生活の改善に重要な役割を有することを認識しつつ、
販売に供する食品の容器包装、ホームページ、新聞広告等により
情報開示が行われることを期待する」といったもので、
食品事業者に情報開示するかどうかを任せるというものである。

出典:http://news.livedoor.com/article/detail/8550470/

 

日本では規制もなく、表記は任意なので食品、調味料ごとに調べることは難しいです。

ただ、パン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などにトランス脂肪酸が含まれており
心配な方は、扱っている食品の各店舗に問い合わせることをおすすめします。